第0章 ■NEXT TOP
いつか聞いた物語

「――それでカミさまは“ヒホウ”をつくったんだ〜」
「その通り。でも、たくさんの人がその力をほしがったんだ」
「“センソウ”に、なったんでしょう?」
「わたしね、しってるよ! “センソウ”はね、いけないことなのよ!」
「そう、人がいっぱい傷つくからね」
「い、イタいの?」
「あたりまえでしょ〜、なんてったって“センソウ”なんだからねっ」
「ヤだよ〜、そんなのコワイよ〜」
「そうだね。だから、秘宝にお願いしようとする人がいっぱいいるんだよ」
「コワくありませんようにって?」
「勿論それもあるね」
「え、もっといっぱいあるの?」
「わかったわ、ワルいことしないようにでしょ!」
「そう、それもある」
「なんだ、セイカイじゃないのね」
「……はは、実は正解なんてないんだよ」
「どうして?」
「それは――おっと、もうこんな時間だ。続きはまた明日。明かり、消すよ」
「ちえ〜、おやすみなさ〜い」
「おやすみなさい」


「――いつかぼくも“ヒホウ”にお願いしたいな。みんながコワくないセカイになりますようにって」
「そうね、わたしも――」



update : 2005 2/05
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